A.違う

 

『拘束時間=労働時間+休憩時間』です。

 

 ・労働時間=使用者の指揮命令下に置かれている時間
 ・休憩時間=労働からの解放(自由利用)が保障されている時間


 したがって、拘束されていても『労働からの解放が保障されている』場合は休憩時間となります。 詳しく見る→Q13

A.労働時間となる。

 

 よく言われる『手待時間』は労働時間となります。たとえ作業をしていなくても『使用者の指揮監督下』にある場合は労働時間となります。休憩とは「労働者が労働からの解放、また自由利用が保障されている」ことが条件となります。
 また、今回のケースでは就業規則で『一斉休憩を与えない』ことの明示と労使協定(届出不要)の締結が必要となります。

A.自由参加であれば労働時間とならない

 

 資格を得ることが昇進・昇格の条件となっている場合でも、会社がこの資格取得のために行う研修への参加を強制していなければ労働時間となりません。

 ただし、自由参加と言いながら研修や講習会への参加を欠席することで不利益な扱いをする場合は、『実質的にみて出席することが強制されている』と考えられ労働時間となります。

 

 慰安旅行や運動会についても同じ考え方です。基本的には労働時間となりませんが、そこへの参加が強制か?任意か?また、参加・不参加により制裁など不利益な扱いはあるか?によって判断されます。

 しかし、世話役(幹事)の方は、準備や世話が業務の中に含まれている場合は、労働時間となります。指揮命令のもとで準備していると考えれば分かり易いですね。したがって、幹事の方にとっては休日に運動会や慰安旅行が行われる場合には、休日労働となる可能性が高いです。

 

【つぶやき】
 このような行事をする際に、従業員の中には「せっかくの休みを〜」だとか「旅行費用を賃金(賞与)として支払って〜」と言う従業員が少なからずいますね。
 価値観の違いなので個人の自由と言ってしまえばそれまでですが、会社としても良かれと思って行う行事に対し、従業員の反応がこれでは寂しいですね。

A.どちらのケースもある

・事業場内での着替えを義務づけた場合→労働時間となる
・義務付けでいない場合→客観的に妥当であれば、就業規則や慣行によって判断する。

 

実際の判例を見てみましょう。

1.労働時間となったケース
  「作業服の着用が常に業務性を有するとは限らないが・・・。事業場内での作業服の着用を義務づけられている場合には、業務開始の準備行為として業務に含まれる。」(石川播磨重工事件、三菱重工業長崎造船所事件)

2.労働時間とならなかったケース
  「作業するために不可欠なものであっても、働くための準備行為なので労働力そのものではない。・・・就業規則の中に規定として定めてあればそれに従い、就業規則にその定めがない場合は職場の慣行で決めることが妥当である。」(日野自動車工業事件)として着替えの時間が労働時間となりませんでした。

 

 ※『労働時間となる』とした三菱重工業長崎造船所事件で、「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれているかどうかを客観的に判断し、労働契約・就業規則・労働協約等の定めで決定されるものではない。(以下略)」(最高裁)としています。

 

 【つぶやき】
 日野自動車の件について、もともと労基法上の労働時間とは、『使用者の指揮監督下にある時間』。実に抽象的です。実際の始期と終期は、『絶対記載事項として就業規則で定めなさい』として基本的には会社、あるいは労使で決めるべきものとしていることが原因なのでしょうね。
 ただ、三菱重工長崎造船所の件のように労働者が納得できない場合には、『客観的に判断せする』といったところでしょうか。

A.どちらのケースもある

 

1.労働時間となる可能性が高いケース
  (1)就業規則等で入門時刻が定めてある時
  (2)作業開始に間に合っても、入門時刻に間に合わない場合は減給や制裁の対象となる
    時。

2.労働時間とならないケース
  (1)入門時刻が決まってない時
  (2)入門時刻に間に合わなくても、減給や制裁の対象とならない時

 

※少し興味深い判例があります。『入門時刻に遅れたが始業時刻には間に合った場合には、考課や賞与で不利益な扱いをする。この不利益な扱いをするからといって労働時間と決めつけることはできない。』(住友電気工業事件)

 最終的には『労働時間となるか、労働時間とならないか』に関して、『使用者の指揮監督下にあるか?ないか?』が焦点になります。
 上記の判例で興味深いのは、『不利益な扱いと、指揮監督下(労働時間)とを分けて考えている』ところです。

 コンメンタールの中で、『「減給やその他制裁措置が取られる場合には、労働時間は入門の時点から」としながら、ただし裁判例では・・・上記(住友電気工業事件)』となっていることも興味深いところです。

A.労働時間とならない

 

 もちろん社内規程で労働時間としても良いです。また、受診時間中の賃金については、『支払うことが望ましい』と通達で出ております。

 

 ※深夜業の方は、6ヶ月に1回定期健康診断を受診しなければなりません。また、所定労働時間が深夜時間ではない方でも、前6ヶ月に24回深夜労働(午後22時〜午前5時)した場合は受診する必要がありますので注意して下さい。
 特に後者の方は長時間労働・過重労働の可能性もありますので、会社側は十分に管理するよう心がけましょう。

A.原則:労働時間とならない

 

例外:①一度会社に出社(帰社)することを義務付けられている場合(指示命令)
    ②金品の運搬や業務上重要な書類の監視を兼ねる場合
    ③上司と一緒に行動しなければならない場合(指示命令)

 

 ※『韓国へ出張した場合でも移動時間は労働時間とはなりません。』(横河電機事件)
   ただ、この事件では労働協約であらかじめ「移動時間は実勤務時間に含まれない」との規定もありました。

A.労働時間となる

 

 ※休日や業務終了後に受診させる場合は、休日手当や残業手当の対象となる可能性もありますので注意して下さい。

A.どちらのケースもある

 

1.労働時間となるケース
 「労働契約に基づく義務として、仮眠室での待機や警報・電話への対応を義務付けられている。これらの作業は必要な場合が限られているとしても、生じることが皆無に等しいとも言えない。全体として労働からの解放が保障されていない。」などから労働時間となった。(大星ビル管理事件)

2.労働時間とならないケース
  (1)労働時間等に関する規定の適用除外となる時
     「監視又は断続的労働に従事する者で、会社が行政官庁の許可を受けたもの」
  (2)仮眠時間でも休憩時間として扱う時
     「休憩とは、労働からの解放(時間の自由利用)が保障されている時間」
     ※休憩中の外出について、
      「外出するためには上司の許可が必要でも事業場で自由に休憩できる場合には、
      必ずしも違法とならない。」という通達あり。

 

 ※仮眠時間が労働時間になるか?ならないか?については慎重に考えましょう。

 まず、 労働時間の原点に戻って『使用者の指揮監督下にあるか、ないか』をもとに実態で判断しなければいけません。
 
「仮眠時間=労働時間」や「仮眠時間≠労働時間」と安易に考えては大きな間違いになる可能性もあります。
 なぜなら、仮眠時間は1時間や2時間ではなく、4時間や6時間と時間が長くなるからです。退職時や退職後にこれまでの分まとめて請求されるケースも考えられます。

 なお、『拘束時間=労働時間』ではありません。『拘束時間=労働時間+休憩時間』なので、『拘束されているから労働時間。』という考えは正しくありません。→Q1へ

A.原則:労働時間とならない

 

 ただし、上司の指示で待機する場合は労働時間となります。

 

 例えば)
  就業時刻が18時、その後お客さんと20時に待ち合わせをした場合、18時〜20時の待機時間は労働時間となりません。

A. どちらのケースもある
  ①労働時間となるケース⇒(イ)その場での喫煙
                   (ロ)業務にすぐ対応しなければいけない喫煙(判例あり)
  ②労働時間とならないケース⇒私用での中抜けと同じ扱いとなる時(私の見解)

 

 【解説】

上記の問題を考えるとき、以下の3つの原則からブレないようにしましょう。

 Ⅰ.労働時間中、従業員は職務に専念する義務があります。
 Ⅱ.休憩時間とは、労働する義務から解放が保障されている時間です。
 Ⅲ.労働時間計算は、実労働時間をもとにします(ノーワーク・ノーペイ)

 

それでは、

 ・労働時間となるケース①−(イ)
  この場合は、自分の席でお茶やコーヒーを飲みながら業務を行う社員と考え方は同じです。労働時間となります。もっとも、『労働時間中、従業員は職務に専念する義務』がありますので、就業規則等で喫煙を許可制にしたり喫煙の回数を決めることは可能と考えられます。

 

 ・労働時間となるケース①−(ロ)
  これは、有名な判例があります。最初は『喫煙時間は休憩時間である』という事で、労災認定されていなかった事件です。その後裁判を経て、喫煙時間が労働時間となったために『長時間労働』となり労災認定されました。(大阪の居酒屋チェーン店店長)

 この判例で喫煙時間=労働時間となった理由は以下の通り、
  『店舗内で喫煙していたとしても、何かあればすぐに対応できる状態だったから、労働から完全に解放されているとは言えない』 

 逆に考えると『何かあってもすぐに対応しなくても良い(あるいは分煙などで、すぐに対応できる状態にない)場合は、労働から完全に解放されている場合は、休憩時間となる可能性も十分にある。』ということ。

 判例としては「喫煙時間=労働時間」でしたが、その反面「喫煙時間=休憩時間」になりえることが浮び上るような判決でした。

 しかし、実務的には『喫煙時間=休憩時間』という考えはかなり無理があります。なぜなら、休憩の原則は一斉休憩だからです。ちなみに判例は、一斉休憩の原則が除外される飲食のお仕事でした。

 

 ・労働時間とならないケース
 就業時間中でも家庭の事情等により、1時間や2時間中抜けをして会社へ戻ってくる場合は労働時間でも一斉休憩時間でもありません。欠勤時間です。この場合、ノーワーク・ノーペイを理由に労働時間としないことは当然可能です。
 喫煙時間を許可制にしてこれを就業規則等で規定し、中抜けと同じように扱うことができれば、『労働時間とならない』と解されます。
 ただし、許可制にすることへの諸問題はあるかと思いますが・・・

 今後の判例に期待します。

 

【つぶやき】
 この問題は非常に難しいですね。まず、喫煙する人と喫煙しない人とでは意見がはっきり分かれます。ただ、会社内での分煙が50%以上の企業で行われていることや、社会的にも分煙が進む中で喫煙者サイドとしては苦しい立場と言わざるを得ません。なぜなら、裁判では『客観性』や『社会的妥当性』などを重視しますから。今後この問題に対する判例増える可能性は大いにありますので注目していきます。

 まぁ、個人的には最終的に喫煙者のモラルの問題だと思います。会社内で啓発活動をして、喫煙する者しない者双方の話し合いの中でズレている意見のすり合わせをすることが一番望ましいですね。

 

 上記の見解のように、一方的に『許可制にする』という方法はありますが、

 逆に喫煙者から
  「なぜ、自分の席でお茶(コーヒー)を飲みながら仕事することは認めているんだ。俺たちは、分煙所へ行きたくて行っているんじゃない。コーヒーも休憩室で飲むようにして許可制にしてくれ。」
  「なぜ、自分たちだけ席から離れることを理由に労働時間とならないのか?椅子に座っていてもボケェ〜と何もしていない社員もいるぞ。」
  「トイレに行く時も許可制にしろ。」

なんて事を言い出され、つまらない職場になってしまう可能性もありますからね。

A.原則:労働時間とならない

 

 会社の指揮命令下に置かれていることが労働時間の原則です。業務終了後自宅で仕事をしようが、遊ぼうが労働者の自由です。したがって、労働者が勝手に仕事を持ち帰っても労働時間となりません。

 ただし、指示した業務量が通常の時間内では明らかに終えることができない場合や、従業員が仕事を持ち帰っていることを上司が黙認している場合には労働時間となることもあります。

 

【つぶやき】
 
仕事の持ち帰りは情報漏えいの可能性もありますので、禁止するように指導しましょう。会社として、仕事の持ち帰りを禁止すれば労働時間となる可能性はかなり低くなります。

A.必ずしも違法とはならない

 

 休憩とは、『労働者が労働からの解放が保障されている時間。その他の拘束時間は労働時間』(解釈例規)

 つまり、休憩時間も拘束時間です。

 

 『休憩時間=自由利用』ではありますが、『拘束時間である以上、事務所内の規律上必要な制限を加えることは、休憩の目的(※注1)を害わない限り差支えない。』『事務所内で自由に休息できる場合には必ずしも違法とならない。』という事です。

 注1:休憩の目的
  ⇒労働者の心身の疲労を回復させるため

 

 したがって、休憩中の自由利用とは『心身の疲労を回復させることが目的』であって、『休憩中に何をしても良い』という事ではありません。言い換えれば、『休憩時間にある一定の制限を加えたとしても、心身の疲労を回復するための自由な時間(労働からの解放)が保障されていれば良い』という事です。

 

 【つぶやき】
 労基法での休憩時間は『6時間超で45分。8時間超で1時間』と決まっています。なので、12時間働いても、深夜まで働いても、1回1時間の休憩だけ与えていればよいのです。

 これって、何かおかしく思いませんか。

 休憩の目的が『心身の疲労の回復』であれば、12時間、15時間と勤務時間の長さに比例してさらに休憩時間や休憩回数を定めるべきではないでしょうか。

 変形労働時間制などを用いている場合は、所定(あらかじめ決まっている)勤務時間が8時間超となる日もありますから・・・

 

 とは言いながら、働いている社員の中には『早く帰りたいので、休憩なんていりません。』という方もおられるでしょうね。(サラリーマン時代の私のように・・・)

A.できる

 

 労働時間が8時間超の場合、勤務時間の途中に1時間以上の休憩を必要とします。この一時間を30分×2回、あるいは30分+15分×2回というように分けて与えることは問題ありません。

 

 ただし、一斉休憩や途中休憩の考え方は変わりませんので、『休憩を一斉付与しない』場合には労使協定の締結が必要となります。

 

 では、所定労働時間が7時間、休憩は45分という勤務割の従業員が、業務の都合上2時間残業しなければいけなくなりました(実働9時間)。残業するまでに45分間の休憩は取っています。
 この時、この従業員に新たな休憩は必要でしょうか?

 ⇒必要である

 最低、あと15分与える必要があります。休憩を与えるタイミングは、業務時間の途中であればどこでも良いです。

 

【つぶやき】
 休憩時間を分割することに法律上の問題はありませんが、休憩の趣旨が『心身の疲労の回復』であることを忘れてはいけませんね。
 ただ、休憩の与え方を考えることは大切です。休憩の与え方を
少し工夫しただけでダラダラ残業時間が削減できた企業もありました。

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